専門性の考察。

4月からフリーになり、2ヶ月が過ぎました。

 

今年の初めごろは意気揚々と色々と考えていたような気がしますが、もともとネガティブ志向が強い性格なので、思っていたことが裏目に出るとかなり落ち込んでしまう。特に5月の下旬ごろは「本当にこのまま続けていけるんだろうか…」と漠然とした不安が。

  

そんな話をちらっとしたところ、独立した先輩方から色々なアドバイスを頂く。

その中で一番印象に残った話が「専門性をきちんとアピールする」ということ。

「専門性」…確かに活躍されている方々は自分の得意フィールドを持っていてそれをうまくアピールして活動されているように思う。

 

さて、そんな自分の専門性。

…なんなんだろうか?

どちらかというと「広く浅く」生きてきた人生だったので何が専門性なのか?

とても悩ましい。

 とはいえ、「何でもできます! やらせてください!」という診断士は自分も頼みたくない。

そこで、自分が今後アピールしたい専門性について、ちょっと視点を変えて考えてみることにしました。

  

①自分が(他の診断士より)少しでも上手くできること

  昨年度は前職で東京都の経営革新計画の申請支援の担当をしていました。申請希望企業から受付を行い、審査会で通るための内容にするためのブラッシュアップや、審査会での代理プレゼンなんかもやっていました。

 何も考えずにひたすら申請を受け付けていたら、1年間で106件の申請をやって、1件も不承認・保留を出すことなく終えることができました(かなり危なっかしいものはありましたが)。

 色々と過去の資料を漁ってみるとこの件数をやったことのある担当者はいなく、当時では歴代最高件数だったようです。これは他の申請機関の方々にも知れ渡ったようで、今まで会ったことない人から「ああ、あなたがOさんですか…」と言われるぐらいの有名人に。

 そういう意味では普通の診断士よりは経営革新計画については強者ということは思っていただけているようなので、この知名度と数値実績を使えば、自分の専門性にしてよいのでは…と考えました。

 そして経営革新分野は、VUCAの時代の中、事業再構築の必要性が高まっているところから、今界隈で盛り上がっている事業再構築補助金が終わったとしても、私は今後ニーズがある分野かと思っています。

 

②自分がやりたいこと

 もともと私が診断士になろうと思ったきっかけは新卒後に入った中小メーカー(A社)で、現場改善プロジェクトの担当になったのがきっかけだった。

当時のA社はちょうど2代目から3代目に社長が移行する時期。

3代目社長(当時は取締役)がとにかくコンサルタントが大好きで、生産管理システムや人事評価、新卒採用に至るまで色々なコンサルタントを使っていた中、現場改善でも某民間コンサルタントの人が月に1~2回、現場巡回をしながら現場改善活動の指導を行っていまし。

 現場の方々の協力もあり、一定の成果は出たのだが、コンサルタントの方が現場の状況より数値重視の指導が多く、現場の方々よりも経営陣の顔色をうかがっていた気がしていた。最終的に経営陣の思った結果が出なかったのか、中途半端な形で終わってしまう。

  今にして思えば「そりゃそうだよな」と思いますが、当時、入社2年目でこんな形で終わってしまってモヤモヤした記憶が。

 そんな中、まだまだ経験不足の私を色々と助けてくれたのは現場の方々。なので私は製造現場の一人一人が面倒くさい作業をせず、楽しく仕事をしてもらいたい。という想いが強い。

 

 しかし、その思いをかなえるためにはあまりに知識不足だった。(もともと理系、しかも栄養学出身)。

そこで、少しでも役に立てるように何か知識を身に着けたいというところからおぼろげに「中小企業診断士」という資格を見つけたのがきっかけだったように思う。

  

その後、このA社を含めて3社の製造業の生産管理を担当してきましたが、どこの現場でも現場の方々に助けられて今に至るように思います。

 だから、私はとにかく現場の環境が良くなるような支援をやっていきたい。原点はきっとそこにあるのではないか?

  

また、せっかくキャリアコンサルタントの資格も取得したので、現場の方々が生き生き仕事をするために、どういうキャリアプランを立てていけばよいか、そういうお手伝いもできたらいいな、というのも最近感じています。 

 

 

これが本当に自分の専門性なのか?というのは疑問が残るけど、いざ決めてみて感じたのは、「じゃあ、何をインプットしていかないといけないのか?」ということが明確になったのはよかった気がする。

最終的に「あなたならこの分野を任せられる!!」というのを見つけていくのが目標ですが、それは一つ一つのことを確実に片づけ、焦らず探していきたいと思います。